はじめに (対象読者・この記事でわかること)

この記事は、VirtualBoxを使用してUbuntuをインストールしようとしている方や、すでにインストールを試みた際に黒い画面でカーソルが表示されるだけで先に進まない問題に直面している方を対象にしています。 この記事を読むことで、VirtualBoxでUbuntuをインストールする際に発生する黒画面問題の原因を理解し、具体的な解決策を実行して問題を解決できるようになります。また、仮想マシンの設定に関する基本的な知識も身につきます。 最近、新しい開発環境を構築するためにVirtualBoxにUbuntuをインストールしようとしたところ、この問題に直面しました。多くの情報が散在していたため、一箇所にまとめた記事の必要性を感じ、本記事を作成しました。

前提知識

この記事を読み進める上で、以下の知識があるとスムーズです。 - 仮想マシン(VirtualBox)の基本的な操作知識 - Ubuntuの基本的な操作知識 - コンピュータの基本的なハードウェアに関する知識

VirtualBoxでUbuntuインストール後に黒画面が表示される問題

VirtualBoxを使用してUbuntuをインストールする際、インストールプロセスが進むべき黒い画面(テキストモード)にカーソルのみが表示され、先に進まないという問題に多くのユーザーが遭遇します。この問題は、特にVirtualBoxのバージョンが古い場合や、ホストマシンのハードウェア設定に問題がある場合に発生しやすいです。

この問題の主な原因は、以下の3つが考えられます: 1. VirtualBoxのバージョンが古く、最新のUbuntuをサポートしていない 2. 仮想マシンの設定(特にビデオメモリやBIOS設定)が不適切 3. ホストマシンのハードウェアアクセラレーションが正しく設定されていない

これらの原因を特定し、適切な設定を行うことで、問題を解決しUbuntuのインストールを正常に進めることができます。以下では、具体的な解決策をステップバイステップで解説します。

解決策:具体的な手順と設定変更

ステップ1:VirtualBoxのバージョン確認と更新

まず、使用しているVirtualBoxのバージョンが最新であることを確認します。古いバージョンでは、最新のUbuntuイメージとの互換性問題が発生することがあります。

  1. VirtualBoxを起動し、「ヘルプ」メニューから「バージョン情報」を確認します。
  2. 最新バージョンがリリースされている場合は、公式サイトから最新版をダウンロードしインストールします。
  3. VirtualBoxを再起動します。

VirtualBoxの最新版は公式サイト(https://www.virtualbox.org/)からダウンロードできます。Ubuntuの公式サイトでも推奨されるVirtualBoxのバージョンが記載されている場合があるため、合わせて確認すると良いでしょう。

ステップ2:仮想マシンの設定変更

VirtualBoxのバージョンが最新であっても、仮想マシンの設定が原因で問題が発生することがあります。以下の手順で設定を変更します。

  1. VirtualBoxでUbuntu仮想マシンを選択し、「設定」をクリックします。
  2. 「ディスプレイ」タブを選択します。
  3. 「画面メモリ」を128MB以上に設定します(デフォルトは通常32MB)。
  4. 「3Dアクセラレーション」を有効にします。
  5. 「システム」タブを選択し、「マザーボード」タブで「EFI」が有効になっていることを確認します。
  6. 「プロセッサ」タブで、仮想マシンに割り当てるCPUコア数を2以上に設定します(少なくとも1つは必須)。

これらの設定を変更した後、仮想マシンを再起動してみてください。問題が解決しない場合は、次のステップに進みます。

ステップ3:BIOS/UEFI設定の変更

仮想マシンのBIOS/UEFI設定が原因で問題が発生することがあります。

  1. 仮想マシンが停止している状態で、「設定」→「システム」→「マザーボード」を選択します。
  2. 「EFI」が有効になっていることを確認します。
  3. もし「EFI」が無効になっている場合は、有効にして仮想マシンを再起動します。

また、UEFIセキュアブートが原因で問題が発生することがあるため、以下の手順で無効にすることも試してみてください。

  1. 仮想マシンが停止している状態で、「設定」→「システム」→「マザーボード」を選択します。
  2. 「EFI」が有効になっていることを確認します。
  3. 「高度」タブを選択し、「UEFIセキュアブート」を無効にします。
  4. 仮想マシンを再起動します。

ステップ4:ハードウェアアクセラレーションの設定

ホストマシンのハードウェアアクセラレーションが正しく設定されていない場合も、この問題の原因となります。

  1. VirtualBoxのメインウィンドウで「ファイル」→「環境設定」を選択します。
  2. 「表示」タブを選択します。
  3. 「3Dアクセラレーション」を有効にします。
  4. 「拡張機能」タブを選択し、「拡張機能」が有効になっていることを確認します。
  5. 必要に応じて、「仮想化」関連の拡張機能も有効にします。

これらの設定を変更した後、仮想マシンを再起動してみてください。

ステップ5:Ubuntuのインストールメディアの確認

上記の設定変更でも問題が解決しない場合、使用しているUbuntuのインストールメディア(ISOファイル)に問題がある可能性があります。

  1. Ubuntuの公式サイトから最新のインストールISOファイルを再ダウンロードします。
  2. ダウンロードしたISOファイルの整合性を確認します(SHA256チェックサムなど)。
  3. 新しいISOファイルを使用して、仮想マシンを再起動します。

ハマった点やエラー解決

この問題を解決する際に多くのユーザーが以下のような点でつまずきます:

  • 設定変更後の再起動の重要性: 設定変更を行った後、仮想マシンを完全に停止してから再起動しないと、変更が反映されないことがあります。
  • BIOS/UEFI設定の理解: ホストマシンと仮想マシンのBIOS/UEFI設定の違いを理解しておく必要があります。特にUEFIセキュアブートは、新しいUbuntuではデフォルトで有効になっている場合があります。
  • ハードウェアアクセラレーションの依存関係: 一部のホストマシンでは、ハードウェアアクセラレーションが完全にサポートされていない場合があります。その場合は、VirtualBoxのバージョンを変更する必要があるかもしれません。

解決策のまとめ

上記の手順を試しても問題が解決しない場合、以下の追加的な解決策を試してみてください:

  1. VirtualBoxの拡張機能をインストール: VirtualBoxの拡張機能をインストールすることで、パフォーマンスと互換性が向上します。 - VirtualBoxを起動し、「ファイル」→「環境設定」→「拡張機能」を選択します。 - 「拡張機能パッケージ」をダウンロードしてインストールします。

  2. 新しい仮想マシンを作成し直す: 既存の仮想マシンに問題がある可能性があるため、新しい仮想マシンを作成し直すことを検討します。 - 既存の仮想マシンをエクスポート(バックアップ)します。 - 新しい仮想マシンを作成し、同じ設定を再適用します。

  3. ホストマシンのBIOS/UEFI設定を確認: ホストマシン自体のBIOS/UEFI設定で仮想化関連のオプションが有効になっていることを確認します。 - VT-x/AMD-VやIntel VT-dなどの仮想化テクノロジーが有効になっていることを確認します。

  4. 別の仮想化ソフトウェアを試す: VirtualBoxで問題が続く場合は、VMwareやHyper-Vなどの他の仮想化ソフトウェアを試してみるのも一つの手です。

これらの解決策を試すことで、ほとんどの場合、VirtualBoxでUbuntuをインストールした際の黒画面問題を解決することができます。

まとめ

本記事では、VirtualBoxでUbuntuをインストールした際に黒い画面にカーソルのみが表示されて先に進まない問題の原因と解決策について解説しました。

  • VirtualBoxのバージョンを最新にすることが重要である
  • 仮想マシンの設定(特にディスプレイとシステム設定)を適切に変更する必要がある
  • BIOS/UEFI設定の確認と調整が有効な場合がある
  • ハードウェアアクセラレーションの設定が問題解決の鍵となる場合がある

この記事を通して、VirtualBoxでUbuntuをインストールする際に遭遇する黒画面問題を自分で解決できるようになったことと思います。仮想環境の設定は一見複雑に見えるかもしれませんが、基本的な設定を理解しておくことで、多くの問題を自力で解決できるようになります。

今後は、仮想環境でのアプリケーション開発や、Dockerと仮想環境の連携についても記事にする予定です。

参考資料